解説 |
年に1回だけ成虫が羽化するセセリチョウの中では,最も遅い時期に出現する。日本では群馬県,山梨県,長野県を中心とする関東・中部地方の山地だけに分布しており,産地を正確に知らないと出会いにくい種でもある。空が高くなり始めた晩夏の高原で,アカツメクサやマツムシソウなどの多くの花を訪れて吸蜜する。コキマダラセセリとやや似ているが,裏面の斑紋は本種の方がずっと小さく色調も異なる。地上で吸水したり,獣糞などから吸汁したりする性質も強い。シジミチョウ科以外のチョウで卵越冬する種は少なく,日本産セセリチョウの中で,卵で越冬するのは本種だけ。 |
分布 | 本州(関東・中部) |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | ヒカゲスゲ |
成虫の出現時期 | 8月 |
越冬態 | 卵 |
レッドリスト | 絶滅危惧IB類(EN) |