解説 |
全国版レッドデータリストでは準絶滅危惧にランクされているが,多摩川の河川敷などにも健在。分布は全国的にみれば局地的だが,産地では通常個体数は少なくない。成虫は日当たりの良い草原を弱々しく飛ぶ。ススキなどの葉を巻いた巣の中で越冬した幼虫は,春になると食をとらずに2回脱皮して蛹になるという特異な習性を持つ。山地では6月を中心に年1回だけ出現するが,平地では4月~9月までに3回発生する。春型に比べて夏型では,後翅裏面の条線が地色に近い色になり“銀一文字”らしくなくなる。雌の前翅の先端は,雄に比べてとがるが,これは普通のチョウとはまったく逆の形態的特徴で興味深い。 |
分布 | 北海道,本州,四国,九州 |
年間の発生回数 | 1-3化 |
食草等 | ススキ・ヨシなどのイネ科 |
成虫の出現時期 | 4-9月 |
越冬態 | 幼虫 |
レッドリスト | 準絶滅危惧(NT) |