解説 |
アオバセセリと並ぶ大型のセセリだが,関東以南では一般に山地のチョウで落葉樹林をすみかとしている。北海道では害虫扱いされるほど大発生することもあるというが,本州中部ではそれほど個体数が多い種ではない。真夏の陽が傾き始めたころに活発に花を訪れる。湿った路上で吸水したり,樹液で吸汁したりすることもある。においが強いものに誘引されるらしく,山小屋などの便所に集まることがよく知られるが,酒屋で熟成中の容器に飛来したり,風呂窯からかき出された灰に集まったりした例も観察されていて,成虫の食物は多彩なようだ。最近では山小屋の便所からもにおいがなくなったが,快適な住環境と引き換えに,私たちが失ったものも多いはずだ。 |
分布 | 北海道,本州,四国,九州 |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | ハリギリ |
成虫の出現時期 | 7-8月 |
越冬態 | 幼虫 |