分布 | 北海道,本州,四国,九州 |
年間の発生回数 | 春1化 |
食草等 | コナラ・クヌギなどのブナ科 |
成虫の出現時期 | 3-4月 |
越冬態 | 幼虫 |
解説 |
雑木林には,草原や農耕地よりも少しだけ遅れて春がやって来る。その訪れを告げるのがミヤマセセリだ。陽の光がやわらかに降り注ぐ林床で,タチツボスミレやモミジイチゴなどの花に蜜を求めて飛び回る。こんな場所でチョウと戯れていると,あっという間に日暮れになってしまう。「今日はいい一日だったな」と思えるのは,珍種を手にした時ばかりではない。郊外の公園で,思いがけずミヤマセセリに出会った時だったりする。雌は前翅に白紋があるのが特徴。飛び方は直線的で活発だが,地面や落ち葉などにもよく止まる。日本には現在37種ほどのセセリチョウが土着しているが,そのほとんどは単子葉植物を食草としていて,双子葉植物を食べているのは8種だけ。本州に分布する種では,チャマダラセセリ,ミヤマセセリ,キバネセセリ,アオバセセリの4種が双子葉食である。科学園記録種。 |