解説 |
純然たる草原のチョウ。採草地や林道の草上を低く飛んで,各種の花を訪れる。食草の種類数は日本産のチョウの中でも最も多い種の一つで,30種以上が記録されている。それにもかかわらずこのチョウの生息地は限定されていて,個体数も減少しつつある。近年各地で衰亡しているチョウは多いが,その本当の理由を知ることは実は容易ではない。最盛期の多産地では,赤と青の無数の星屑が渦を巻くように群れ飛んでいるのが見られる。そんな光景が,あちこちで過去のものになりつつあるのは寂しい。そのような変遷を,記憶でなく記録に残す努力をするのも,私たちに課せられた責務だろう。 |
分布 | 北海道,本州,九州 |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | キク科・マメ科など10科以上 |
成虫の出現時期 | 6-8月 |
越冬態 | 卵 |
レッドリスト | 本州・九州亜種/準絶滅危惧(NT) |