解説 |
雄は突き出した小枝の先などでテリトリー(なわばり)を見張り,侵入者があると追い出そうとして激しく追飛する行動を頻繁に見せる。平地ではあまり多いチョウではない。このチョウをみると「ああ,山にもようやく春が来たなあ」と実感する。なりは小さいが春に一度だけ出現するコツバメの姿や行動からは,長く厳しい季節を乗り越えてきた生命の迫力が感じられるような気がする。スギタニルリシジミを探しに行っても,ヒメギフチョウを撮影に行っても,ウスバシロチョウを採集に行っても,必ず出会うというように,生息地となる環境の幅は広いが,群れているようなことはない。ツツジ類などの低木の花も,ニリンソウやカタクリなどの草本の花もよく訪れる。標高が高い場所では6月ごろまで見られる。科学園記録種。 |
分布 | 北海道,本州,四国,九州 |
年間の発生回数 | 春1化 |
食草等 | アセビなどのツツジ科のほかバラ科など |
成虫の出現時期 | 3-4月 |
越冬態 | 蛹 |