解説 |
孵化した幼虫は,初めアブラムシやキジラミなどの甘露をなめて成長するが,3齢になるとクロオオアリの巣に運ばれる。その後アリから餌を与えられて育ち,冬を越して晩春にアリの巣内で蛹化する。羽化した成虫は,すぐに地上に這い出して翅を伸ばす。羽化直後に,クロオオアリに食べられてしまうこともある。雌と雄は色彩だけでなく,翅の形も大きく異なっている。近年各地で激減している種の一つ。衰亡の原因としては,都市周辺での宅地開発や,草地の遷移の進行によって生息に適さなくなったことなどが挙げられるが,特殊な生態のためか,見かけ上環境は変わっていないのに絶滅してしまった場所も多い。 |
分布 | 本州,四国,九州 |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | アブラムシなどの甘露,途中からアリがくれるもの |
成虫の出現時期 | 7-8月 |
越冬態 | 幼虫 |
レッドリスト | 絶滅危惧IB類(EN) |