解説 |
夕刻,暗くなる前に活動がピークになる。雄の翅の表は白色だが,ただの白ではなく薄いピンクがかった真珠色。まだ冬のにおいが強く支配している浅春の渓畔林で真っ先に咲くマンサクの名は,“先ず咲く”の転とされるとともに,“万作”の意味も持つ。春に咲く花には黄色い花が多いが,マンサクはそれらの先駆けらしい淡い色の花をつける。その花には,山里に住む人々の新しい季節への期待と,豊年万作の祈りが込められている。そのマンサクの葉を食べて初夏にチョウになり,真珠色をきらめかせながら渓谷の上を飛ぶウラクロシジミの姿は,ため息が出るほど美しい。 |
分布 | 北海道(南部),本州,四国,九州 |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | マンサク |
成虫の出現時期 | 6-7月 |
越冬態 | 卵 |