解説 |
北アルプスと浅間山系の高標高地だけにすみ,それぞれアルプスモンキ,アサマモンキという愛称で呼ばれ,別亜種とされる。丈の低い食樹の群落上を素早く飛んで,各種の花を訪れる。日が陰るとすぐに姿を消してしまうのは,高山に生きるチョウに共通した性質だ。食樹のクロマメノキは日本版ブルーベリー。長野県北東部ではアサマブドウと呼ばれ,果実は食用に採集される。ミヤマシロチョウとミヤマモンキチョウを同じ場所で見ることができるのは,現在の日本では浅間山系だけ。雄は黄色,雌は白色の翅をもつ。翅の縁どりだけでなく,頭部に生える毛も,触覚も,脚も,みなピンクに染めた装いは,高山チョウの中ではクモマツマキチョウと並ぶ美しさだ。 |
分布 | 北アルプスと浅間山系 |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | クロマメノキ |
成虫の出現時期 | 7-8月 |
越冬態 | 幼虫 |
レッドリスト | 浅間山系亜種(浅間連山亜種)/準絶滅危惧(NT) 北アルプス亜種/準絶滅危惧(NT) |