解説 |
日本にすむ大型ヒョウモンチョウ類の中では最も高標高地に分布し,概ね1000m以上に生息地がある。ウラギンヒョウモンとやや似ているが,裏面の銀色の紋の数が少ないことなどいくつかの違いがある。ヒョウモンチョウ類では,翅の表よりも裏の模様に,種によって異なる特徴が現れる。ギンボシヒョウモンの成虫は,夏眠しないとされる。近年,本州中部の山地ではシカによる植生破壊が顕著になり,ひどい所では防護柵の外側には,毒がある草しか残っていないような場合もある。以前は様々な花が咲き乱れていた高原に,レンゲツツジを守るためにナイロン製の大きな網が張りめぐらされていた。その内側だけに咲いたノアザミの花を訪れているギンボシヒョウモンが,なんとなく哀れに見えた。 |
分布 | 北海道,本州(中部地方以北) |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | スミレ類・クリンユキフデ |
成虫の出現時期 | 7-8月 |
越冬態 | 卵・幼虫 |