分布 | 北海道(南部),本州,四国,九州(種子島・屋久島を含む) |
年間の発生回数 | 多化 |
食草等 | ススキ・イネなどのイネ科やカヤツリグサ科 |
成虫の出現時期 | 5-10月 |
越冬態 | 幼虫 |
解説 |
明るい林や田畑の周辺などに普通。チョウの幼虫のほとんどは生きた植物を食べるため,それが栽培植物であれば害虫になりうる。日本の農林業害虫のリストである「農林有害動物・昆虫名鑑」には,50種ほどのチョウの名があげられている。中には「これはちょっと・・・」と思うような種もあるが,ヒメジャノメの幼虫はイネを食べることもあり,その意味ではれっきとした害虫である。水田の畔などにもよく飛んでいる。チョン,チョンとスキップするような飛び方をし,樹液や,ナシ・カキ・ブドウなど様々な種類の腐果に好んで集まる。南西諸島には,別種リュウキュウヒメジャノメが分布する。日本産のチョウの中で発育速度が最も詳しく調べられている種で,幼虫の齢期ごとの発育零点が雌雄別に明らかにされているのは,恐らくヒメジャノメだけだろう。近縁種のコジャノメとは,裏面の地色,白帯の色,いくつかの眼状紋(目玉模様)の大きさの比などに違いがある。 |