解説 |
山地のササ群落で発生する。広葉樹林だけでなく,スギやカラマツの人工林にも多い。森林にすむジャノメチョウにはほとんど花に来ない種が多いが,本種は珍しく花を好んで訪れ,シシウドやリョウブなどの主に白色の花で吸蜜する。樹幹や建物の壁面などに止まることがほとんどないのも,キマダラヒカゲ属やキマダラモドキなどの他の森林性のジャノメチョウとは異なった点だ。ササをごそごそとかき分けて進む時の振動はかなり遠くまで伝わるらしく,捕虫網が届く距離にまで近づく前に逃げられてしまうことも多い。ジャノメチョウの仲間は見かけは地味だし,あまり活発なイメージはないが,どうして敏感で,なかなかの曲者が多い。 |
分布 | 北海道,本州,四国,九州 |
年間の発生回数 | 夏1化 |
食草等 | スズタケ・ミヤコザサなどのササ類 |
成虫の出現時期 | 7-8月 |
越冬態 | 幼虫 |