学校教育では、自然体験活動や環境教育やESD(持続可能な開発のための教育)が求められ、その実施のために外部との連携が模索されています。しかし学校には、森林での学習活動を指導できる指導者がそろってはいません。そこで、学校で森林体験活動を実施するには、森林での指導経験が少ない教員にとっては、何を、どこで、どう教えるかが課題になります。
森林教育の条件は、@指導者、Aプログラム(内容)、Bフィールド(森林)、C学習者の4条件に整理されています。
学校の児童(C)を対象に、身近な環境(B)を活かして、森林専門の外部指導者(@)が教員を支援することで、森林体験(A)を行える可能性があるといえます。
森林での体験活動のさまざまなプログラム集が刊行されていますので、具体的な方法としては、実施場所や協力者を探すことになると思います。
こうした連携した活動を行うためには、相互の立場への理解が不可欠です。十分な打ち合わせを通じて、目的、授業計画(時期、回数)、指導方法などを作成する中から、情報を共有する事が大切です。実施にあたっては、それぞれの得意な内容を活かして補い合う協働の体制が必要です。
森林の関係者は様々な支援活動を行い、イベントなども開催していますので、学校の支援者の候補になるでしょう。
森林での体験活動を志望されている方は、下記を参考に地域にいる関係者を探してください。
森林での体験活動に取り組もうとする場合、まずはさまざまなイベントに参加しながら協力者を探し、人的なネットワークをつくることがスタートになると思います。
国有林:森林環境保全ふれあいセンター、森林管理所のふれあい係など
専門家:都道府県の森林課、森林・林業の研究所、林業研究グループ、森林系の学科を持つ大学や大学演習林など
NPOなど:自然観察指導員、森林インストラクター、森林ボランティアなど
森林総合研究所 多摩森林科学園 森林環境教育担当