解説 |
薄暗いカシの林にチラチラ飛んでいる。木漏れ日の当たる位置では一瞬その姿が見えるが,日陰に入るとすぐにまた見失ってしまう。暗い場所ばかりではなく,切り株から沢山の萌芽が出ているような明るい伐採地にも多く,葉上に翅を半開きにして止まる。近年は関東以北では増加傾向にあるようだが,東京都や埼玉県などの関東平野では,1960~70年代ごろに一時的にほとんど記録されなくなったことがあった。こうした増減の原因はよくわからない。越冬の前後には,森林から出て草の花で吸蜜していることも多い。真冬でも暖かい日には,成虫が飛ぶ姿を見ることがある。シジミチョウの幼虫の終齢は4齢であるものが多く本種でもそう考えられていたが,最近5齢が終齢であることが明らかになった。科学園記録種。 |
分布 | 本州(東北南部以南),四国,九州,南西諸島 |
年間の発生回数 | 多化 |
食草等 | アラカシ・ウバメガシなどのブナ科コナラ属 |
成虫の出現時期 | 6-11月・越冬後3-4月 |
越冬態 | 成虫 |