分布 | 北海道,本州,四国,九州,南西諸島 |
年間の発生回数 | 多化 |
食草等 | ハハコグサ・ヨモギなどのキク科のほかイラクサ科など |
成虫の出現時期 | 5-11月 |
越冬態 | 幼虫 |
解説 |
長い間成虫越冬が普通だと考えられていたが,幼虫が冬の間も少しずつ餌を食べながら越冬しているのが一般的らしいことが近年わかってきた。常時越冬できるのは,主に関東以南の沿岸部の暖地と考えられる。関東では秋に個体数が増え,公園の花壇でもよく見かけるようになる。移動能力が強く,分布は世界中に広がる。初冬のある日,数回の降霜に耐えて咲き残ったセイタカアワダチソウの花を惜しむように訪れる,ボロボロのヒメアカタテハを見た。それは,自らの命を精一杯生きようとする昆虫の尊い姿だ。春の七草の一つ,ゴギョウ(=ハハコグサ)などの野草を食草としていることもあるが,ゴボウ畑の害虫になることもある。春の七草のうち,セリ,ナズナ,ゴギョウ,スズナ,スズシロは,何らかのチョウの食草になっている。人間が食べて美味しいものは,チョウが食べても美味しいに違いない。科学園記録種。 |