
| 解説 |
| やや山地性のチョウだが,生息地では珍しい種ではない。いくつもの卵を重ねて産み,“卵柱”をつくるという変わった習性を持つ。サカハチは“逆八”の意で,翅表の斜め線に由来する。春型は赤と黒,夏型は白と黒,季節型がまるで別種のように異なった色彩をもつ。もし晩春にこのチョウを見かけたら,同じ場所に夏にもう一度出かけてみよう。きっと装いを新たにしたサカハチチョウが,出迎えてくれるに違いない。春型はミツバウツギなど,夏型はオカトラノオなど,主に白っぽい色の花を好んで訪れるが,特に夏型はヒトの汗などにやってくる性質も強い。北海道には本種とともに,近縁の別種アカマダラが分布する。科学園記録種。 |

| 分布 | 北海道,本州,四国,九州 |
| 年間の発生回数 | 2化 |
| 食草等 | コアカソなどのイラクサ科 |
| 成虫の出現時期 | 5月,7-8月 |
| 越冬態 | 蛹 |